タイと日本の子どもたちによる英語交流会を実施しました。

本交流会は、タイ北部のチェンマイに位置する施設「バンロムサイ」と、日本の「アトリエハウス」の子どもたちをオンラインで結び、英語を通じた相互理解と将来への希望を育むために開催されました。タイと日本の子どもたちは、同じ英語教材「小学校英語SWITCHON」で学習してきました。
今回、アトリエハウス児童クラブの児童が学習した成果に応じて、バーンロムサイが取り組む「子供菜園プロジェクト」へ苗木が贈られます。学びが支援につながるこの仕組みは、国境を越えた連帯と実践的な社会貢献を体現するものです。

【バンロムサイの歩みと新たな社会的課題】
バンロムサイは、母子感染によるエイズ孤児を保護する目的で設立されました。医療の進歩により発症を抑えられるようになった現在、子どもたちが施設を卒業した後の「自立と就職」という新たな課題に対応する時期にきました。バーンロムサイが、のどかな田舎にあるため外国人と接する機会が極めて少なく、近隣の学校での英語教育も十分とは言えません。子どもたちが英語を習得することで世界を広げ、自ら仕事を作り出していける環境を整えることの重要性を、今回の交流会を機会に取り組みをはじめます。

【バーンロムサイの紹介と自己紹介】
12月末でも28度近いチェンマイの温かな気候の中、施設にある図書室や男女別々に生活する棟、クリスマスパーティーを控えた華やかな広場の様子を、バーンロムサイの子どもたちが紹介してくれました。施設の名称「バンロムサイ」が、敷地内に立つ巨大なガジュマルの木の下で、という意味であることも紹介されました。交流の第一歩として、双方の子どもたちが英語で自己紹介を行いました。「ピザ」「スイカ」など、共通して好きな食べ物の話題になると、言葉の壁を越えて一気に親近感が芽生えました。こうした身近な対話を通じて、タイの子どもたちにとって英語が「遠い国の言葉」ではなく「隣の友だちと話すための道具」へと変わる瞬間が見て取れました。

【アトリエハウスの紹介、震災の教訓の共有と対話】
交流会では、アトリエハウスが制作した「東日本大震災からの復興」に関する映像を上映しました。震災から14年が経過した今、復興への歩みや教訓を伝えるこの映像に対し、タイの子どもたちからは「今でも日本に津波は来るのか」「地震の時はどんな気持ちになるのか」といった問いが寄せられました。日本の子どもたちは、今も続く地震の現状や、怖いと感じる率直な思いを英語で回答しました。また、タイに馴染みの薄い「桃」の味について質問が出るなど、食文化から災害の記憶まで、多岐にわたる相互理解が図られました。

閉会にあたり、アトリエハウスの作山主任は「インターネットと英語によって国境を越えてつながれたこの機会は、輝かしい未来への始まりにすぎない」と総括しました。バンロムサイのスタッフ(Mr.ベン)からも、子どもたちの学習意欲を刺激する貴重な機会となったことへの深い感謝が示されました。最後に、全員がカメラの前に集まり、笑顔で再会を期して会を締めくくりました。この交流会は、英語という共通言語を用いて分かち合い、次世代を担う子どもたちの心に絆を刻んだ意義深い時間となりました。